消防無線を受信するには


消防無線の受信を始めたきっかけ
私は昔から消防が好きで、消防車のサイレンが聞こえれば家のベランダから辺りを見回し、
近所で火災が発生すれば必ず野次馬しに行ってました。
消防無線を受信する前は、サイレンが聞こえても現場がわからないことが多くて、
自転車でかなり走り回って疲れて帰ってきたことも多々ありました。
ある時、もっと効率よく現場に行くことができないのかと考えていたところ、
よく現場で耳に入る無線を聞く手を思いついたのです。
しかし当時インターネットはそんなに普及しておらず、当然家にはありませんでした。
そんな時、偶然にも近所のディスカウントショップでMVT-3300が売っており、
箱を見ると消防無線という文字が目に入りました。「これで無線が聞けるんや」と思い、
全財産をつぎ込んで買ったのです。
購入当時は周波数帳が発売されていることは知らず、図書館で地元の消防白書を探して周波数を調べました。
さっそくその周波数に合わせたのですが何も聞こえません(出動していないのに聞こえるわけないです)。
そこで最初に聞いたのがタクシー無線。なんか無線が聞けたことに感動。
それから航空無線を聞いたりと様々な周波数帯をさまよっていました。
そんなことをしてるうちに、救急車のサイレンが聞こえたので急いで地元の周波数に合わせ、
そして消防無線で初めて聞こえたのが、「○○消51から○○消本部へ現着」。
「○○消本部了解」って交信でした。この交信は忘れられませんね。
消防無線を聞けば、災害の発生がリアルタイムでわかります。
そしてどのメディアよりも早く情報を知ることができるのが消防無線です。
消防無線のデジタル化
近年無線局が増大し、割り当て周波数が不足したために、
周波数の再割り当てを行わなければならない事態になっています。
テレビ放送がデジタル放送に移行しているように、デジタル化を行うことにより周波数の空きを増やし、
空いたところに他の無線局を割り当てることになっています。
その流れで、消防無線もアナログ方式から、デジタル方式に移行されることになっています。
警察無線は、革マル派グループによる傍受事件で、警察は危機感を覚えたため、
解読が難しい4値PSK(位相変調)というデジタル方式に移行し、現在はほぼ傍受不可能となっています。
総務省によると、アナログ消防無線は平成28年5月を使用期限とし、
それまでにデジタル化するよう全国の消防に通達していますが、
平成23年5月までには、ほぼ移行が完了することになっています。
既に千葉市消防局の救急波などはデジタル化されており、傍受不可能となっています。
デジタル方式での割り当て周波数帯は、現在アナログ方式で使用されている150MHz帯から、
260MHz帯に移行されることになっています。
デジタル化のメリットは、現場の各種情報を音声だけでなく、画像などのデーターを
大量に送受信できるという点が魅力的です。
例えば、各隊員の現在位置や、体調を的確に判断できたりと、隊員の安全確保に役立つのです。
また、秘匿性の面でも優れていると言えます。
以上のように、デジタル化は絶対に避けられません。消防無線は消防団も傍受しているので、
デジタル化されても、傍受可能な無線機が売り出される可能性もありますが、
もしかしたらアナログ方式である「今」しか聞けないものになるかもしれません。

消防無線を受信するために必要なもの
(まず購入するもの)
広帯域受信機

(地元の消防の周波数をしらべる)
周波数帳を購入しましょう。 周波数帳これはかなり分厚いです。周波数バイブルこれはあまり・・・。
書店でも売っていますから探してみてください。ラジオライフでは毎年2月号に付録としてラジオライフ手帳が付いてきます。消防だけ受信するならこれで十分。


受信するだけなら免許は不要です!!

受信機ってどこで買えばいいの?

・無線ショップ
代表的なところは、大阪の日本橋。東京の秋葉原。近所にあればそこを利用するのもよいでしょう

・ホームセンターなど

私の家の近くのホームセンターではマルハマの鳴り物入りやユピテルのMVT-3400がよく売られています。無線ショップより安くで売られていることが多く、お得かもしれません。


・通信販売

CQオームさんは商品も多く安いようです。よく利用させてもらってます。
ラジオライフ、やアクションバンドに載っている広告のお店とか。

・オークション


良い物が購入できればそれはお得ですが・・・
無線ショップが近くにあればそのお店で購入する方がよいと思います。いろいろアドバイスしてくれますからね。

どんな受信機を選べばいい?
受信機は高いので買うからには失敗したくないですよね。
私の知っている範囲でしか記述できないことを初めにお詫び申し上げます。
受信機はいくつかのメーカーからたくさん発売されています。
初めて受信機を購入する場合はハンディー機をお勧めします。
理由は値段が固定機と比べて安く手軽だからからで、性能の高い固定機は価格も高いので本格派な人向けです。
そして自由に持ち運びができるため、いろいろな場所で受信できます。
消防無線を受信するだけなら何万円もする高級受信機は必要ありません。
高いからといって劇的に感度は上がりません。機能面が充実する分高いのです。
また、受信機によってその感度は様々。私が使用しているユピテル製の受信機なら、
消防の電波を受信することは感度的にほとんど問題ないです。
どの機能面に重点を置くかは人それぞれですが、スキャン速度に重点を置くならユピテル製がいいと思います。
スキャン速度が遅いのはとてもストレスが溜まり、スキャンが遅いことによって
重要な交信を聞き逃すこともなきにしもあらずです。
また、毎月発行されるラジオライフには受信機の使用レポートが載っていますので、
それを参考にするのも選択肢の一つでしょう。

メモリーとスキャン
受信機には他に色々と機能がついてますが、そんなものいりません。
消防無線を受信する技は「メモリー」と「スキャン」機能だけで十分です。
「メモリー」とは聞きたい周波数を受信機にあらかじめ登録しておくことです。
「スキャン」というのは上記で登録した周波数を、ボタン一つで自動で順次呼び出すことです。
登録した周波数がくるくると回っている時に、交信があれば自動的にその周波数で止まり受信できるわけです。
他には・・・「スケルチ調整」だけですね。ザー音が聞こえないギリギリの位置に調整して下さい。
閉じすぎると弱い電波が受信できません。スキャンでのノイズ状況をみて、ギリギリまで開放しましょう。

アンテナは?
自宅受信では外部アンテナは必需品です。
ディスコーンは小さく取り回しがきくのでお勧めですが、注意が必要です。
ディスコーンアンテナが性能を十分に発揮する条件は、
アンテナよりも高いものが回りにないときや、
アンテナを立てたところが他よりも高いところにあるときなどです。
つまり自宅の屋根の上に立てることができ、周りに高い建物がない条件であれば性能が発揮できますが、
そのような環境でない場合は、アマチュア無線用のグランドプレーン(GP)アンテナを使用します。
高層階にお住まいの方は、不要電波の妨害(放送電波等)に困ることもありますので、アンテナは小さいほうがいいと考えられます。
また、地元だけの消防でいいならテレビのアンテナ端子から配線して直接受信機に接続するという強引な方法もありますよ。
特定方向の消防を受信するという場合にはアマ無線用の八木アンテナで狙いを定めて受信という形です。
金銭的に厳しい方は、とりあえず「付属以外」のハンディアンテナを購入しましょう。付属は感度悪すぎ。
または、モービル用のアンテナで頑張ってください。結構というか、かなり感度いいですよ〜。
同軸ケーブルはできるだけ太いもの(5DFB以上)にしてください。同軸はアンテナよりも重要です。

コネクタの種類とケーブル
一般に受信機のコネクタの種類にはBNC型とSMA型があります。
ハンディアンテナはBNC型、SMA型で分けて売られています。
通販等での外部アンテナ購入の際の注意
外部アンテナを買ってみたものの、接続できないというような質問が受信関係の掲示板では目立ちます。 どのような点に注意して購入すればよいかちょっと説明しましょう。 1.アンテナの接栓(M,N型どちらか)の種類を確認し、その型と一致する同軸ケーブルを選ぶ。
2.同軸ケーブル(M、N型)から受信機に変換するために、 変換コネクタ(BNCP-M(N)J、SMAP-M(N)Jなど)を購入する。
初めからBNC、SMA型に対応した同軸ケーブル(細いタイプが多い)もありますが、 ほとんどがM、N型として売られていいます。
コネクターには、オスメス二種類があります。 Pはとんがっているオス側、Jは穴のあいているメス側を意味します。 受信機側はJ、モービルアンテナはP、固定アンテナはJ。 モービル用ケーブルは無線機側がPアンテナ側がJです。 といってもちょっとわかりにくいですね。写真で接続方法を説明します。 ここでは同軸ケーブルがM型、受信機側がBNC型の場合です。 N型、SMA型でもコネクタの種類が違うだけで、接続方法は一緒です。 <変換ケーブル>
これはですね。BNCP-MJと呼ばれる変換ケーブルです。太さは1.5Dで長さは50cm。 本当は太い方がいいのですが屋内に取り込むには5Dはちょっと太すぎなので・・・ (1.5Dでも屋内取り込みが困難な場合は、隙間ケーブルと呼ばれるものが売っています。5、6千円くらい) <MP>
せっかくアンテナに取り付けた同軸ケーブルですが、このM型のままでは受信機に接続できないです。 ここで上の変換ケーブルの登場となります。 <MJ>
で、この写真のMJの穴に上のMPの尖がった部分を差し込んでやって下さい。 <BNCP>
で、こちらがBNCPの方。上で差し込んだ後にこちら側を受信機に差し込むわけです。 <BNCJ>
この受信機のアンテナ端子(BNCJ)に差し込めば完成となります。 <変換コネクタ>
このようにケーブルが付いていないタイプもありますので、環境に合わせて選択してください。

消防の指令について
通信指令室で119を受信すると、車両を現場に出動させるために、
無線や電話回線を使用して各署所に出場指令を流します。
指令は各消防本部によって違います。肉声による指令であったり、
合成音声を使った指令であったりと様々です。
新規に指令システムを導入する消防では、
各車両にGPSによるカーナビゲーションシステムを設置し、
119番通報者の発信地表示や、現在の車両動態(出動や現着等)がわかる
AVM装置を組み合わせた、合成音声による
自動指令が行える、”消防緊急通信指令システム”(3億円程度)
と呼ばれる設備を導入するところが多いようです。
このシステムにより、通報から現場到着までの時間を大幅に短縮できるようになります。



消防と併せて受信しておきたい無線
消防だけで十分という方もおられると思いますが、併せて聞いておきたい無線を紹介します。
1.列車無線
列車無線を聞いておけば、列車・人身事故などがあった場合には、大概は消防より早く現場到着できます。
なぜかというと、事故を起こした電車は、まず列車無線を使い事故発生を運転指令室に報告します。
その後、指令室から消防へと通報されますのでタイムラグが生じるわけです。
(目撃者が直接消防に通報した場合はこの限りではないですが)
また、電車に乗った際に、「いきなり止まった」なんて時の、状況把握に大いに役立つはず。
聞いておいて損はないと思います。
(交信例)
列車:「**指令。こちら**列車運転士です。ただいま**にて事故が発生致しました。関係機関手配願います」
指令:「**列車運転士。こちら**指令。事故発生の件了解しました。それではただちに現場に向かわせます」


2.道路公団無線
この無線は高速道路でよく見かける公団パト(黄色い車)が使用する無線です。
事故が起こった際は、この車両が消防よりも先着します。
この交信を聞けば、事故の状況や、ある程度患者の状態を先に知ることが出来ます。
高速道路を移動中の場合にも、道路状況がいち早くわかるので、これも受信しておけば便利ですね。

(交信例)
移動:「高速**3から、高速道**本部。」
本部:「高速道**本部です。高速**3どうぞ」
移動:「状況は車3台が関係する事故で、2台目の車に1名閉じ込められております。レスキュー要請する。どうぞ」
本部:「レスキュー要請の件了解。以上**本部」
このようなジャンルの無線を紹介しているサイトは探せばいくつかあるので、ここでは紹介程度にしておきます。
周波数は周波数帳に掲載されてますので、各自調べてください。
他にも防災無線、電気・ガス関係の無線も聞いておけばいいかもね。



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